三十路の図書委員、本棚から覗くモテ世界

30歳、独身、彼女なし。ややイケメン。この「やや」がやっかいだ。昨今、読書男子がモテるというけれど、クラスではドッチボールのうまい男子がモテていた。そんなこと小学生時代からわかってた。

『レヴォリューションNO.3』〜読書男子はモテるのか〜

 昨今、読書男子なるものがモテるらしい。ただしイケメンに限る、という但し書き抜きで。それがもし本当なら大変なチャンスだ。本が好き過ぎて、司書になったのだから。私は早速、グーグルで「読書男子 モテる」と検索した(検索する時点でモテないよ、という意見はいったん脇に置いてほしい。私もそう思う)。

 すると、ヒット件数は43万件にも及んだ。内容を一言でいうと「とにかく今、読書男子がキテいる」だ。有頂天になる。私は鬼のように低い自己肯定感を上げるために、とにかく手当たり次第に読み漁った。そのなかでこんな記事を見つけた。

 SNSを使って、読書している様子をアップしましょう。ポイントは「あまり媚びない感じ」です。

例:「休憩がてら、スタバで太宰治の『人間失格』を読んだ。欝な気持ちになってる……。」こうすると、多くの女性から「え? ○○君、人間失格なんて読むんだ。しかも欝になってる。私がどうにかしてあげたい」と、母性本能をくすぐり好感を持たれる、らしい。

 ――私は思った。絶対嘘だ。そいつアホすぎる。

 あからさまに媚びているし、そのアピールはとにかく気持ちが悪い。とはいえ、勝手な思い込みで物事を判断してはいけない。一旦受け入れてみるのも大切だ。私は真偽を明らかにするべく、インスタグラムに、スタバで本を読んでいる様子をアップして例文通りにツイートした。

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余談だが、その写真をアップするためにわざわざ友人とスケジュールを合わせ、写真を撮ってもらい、5分で店を後にした。

 結果は、皆さんの想像どおり、誰からの「いいね」もつかなかった。ちなみに、私のフォロワー数は5名(内3名は家族)である。

 と、書くつもりだった。しかし来た。なんか変態っぽい人たちから「いいね」がすごく来た。しかも全員知らない人。ついでにコメントまできたのだ。

 どうやら、読書男子には何かしら需要めいたものがあるらしい。

レヴォリューションNO.3』は、そんな謎の需要がある読書男子(私)が一番好きな青春小説。

 読書男子のモテ・レヴォリューションも、どこかで起きているのだろうか。私はブログを書きながら、ならばなぜ私には何も……、と問わずにはいられないのだった。

 

レヴォリューションNO.3』金城一紀/著