三十路の図書委員、本棚から覗くモテ世界

30歳、独身、彼女なし。ややイケメン。この「やや」がやっかいだ。昨今、読書男子がモテるというけれど、クラスではドッチボールのうまい男子がモテていた。そんなこと小学生時代からわかってた。

『ウエハースの椅子』~モテる言葉づかい〜

年齢によって、モテる言葉づかいは違う。全然。 ある朝、職場の先輩から電話が掛かってきた。 「たかしおはよう」 「おはようございます。昨日は合コンをありがとうございました。誰の番号も聞けませんでしたけど」 「いや、実はさっき、たかしのラインを知…

『サラバ』~第8回 スタパで恋は生まれるのか~

久しぶりに帰省した田舎のスタバは異常に混んでいて、行列ができている。カフェアメリカーノを頼み席を探すもどこも空いていない。 かわいらしい店員さんが「お一人ですか?」と聞いてくる。とてもありがたい。が、物理的に席が空いていない。 困った私が帰…

『雲は答えなかった』~第7回 スタパで恋は生まれるのか?~

6度ほど恋らしきものを経験してきた、スタバに通っていた5年間で。(すべて失敗に終わったけども)。 実際にアクションを起こしたことはなかったが、7度目に行動に移した。 その女の子はスタバの店員さんで、私が初めて足を運んだ5年前から働いていた。明る…

『14歳』~肩におっぱい~

中学2年の夏、学校の渡り廊下で、 ふとしたはずみで僕の肩が若い先生の胸にもよんと当たってしまった。かなりがっつり。 謝らなきゃ! そうわかっていながら、 僕は恥ずかしさのあまり逃げ出してしまった。 代わりに心の中でこうつぶやいた。 「ありがとう」…

『神様のカルテ』〜モテの罠は身近に潜む〜

モテの罠はどこに潜んでいるかわからない。 仕事の昼休みに、同僚と4人で昼食を摂った帰り。1人の女の子がアイスを食べたそうにしていた。 私は彼女の分(パルム)を含めて4人分のアイスを単品で買い、事務所に残っているみんなの分のアイスを箱買いした。 …

『海と毒薬』〜一度は言われてみたい名セリフ〜

初めてのバイトで衝撃的な口説かれ方をした。 小売店で働き始めて3日目、お客さんが私のところに来て突然こう言った。 「ち◯こしゃぶらせてくれませんか? というか、このあと家に来ない?」 どうやら私の身体がとにかくタイプらしかった。18歳の私は「店長…

『僕は勉強ができない』〜愛情と可哀想、あと“水ごはん”〜

シティで一人暮らしをするまでの半年間、実家で3歳の甥と暮らしていた。シティに越して5ヶ月になる。 半年も一緒に暮らしていたので、私への甥からの愛はハンパない。 だから今日、実家に帰省したら、たかしくん!と飛びついてきて、どこに行くにもドラクエ…

『何もかも憂鬱な夜に』〜女の子に抱かれる方法〜

どうしてこうなった。と、女の子の二の腕の柔らかさを確かめさせられながら、私は困惑していた。 発端は2週間前。高校の同級生から数年ぶりに連絡が来た。「久しぶり、元気ですか?」とのメールだったので、「おお、久しぶり。割と元気じゃないよ」と返した…

『格闘する者に○』~プラトニックラブは成立するのか~

なぜそんなことをしようと思ったのかは忘れたが、その日私はすれ違う男を見て「勝っている」「負けている」と外見チェックをしていた。 多分、相当落ち込んでいた日に、(無意識に)さらに落ち込みたいがためにそういう不毛な遊びを始めたのだと思う。 落ち…

『ポストモダンの条件』~真夏のストール事件~

大学の後輩とデートをした。私は21歳で、後輩の女の子は18歳だった。 明らかに私に好意を持ってくれていたその女の子から(私は“やや”イケメンだったので、髪型でいい感じに変身できたのだ)美術館に誘われたのだった。 真夏の炎天下のなか、近所の県立美術…

『ニシノユキヒコの恋と冒険 その2』〜トイレの便座問題〜

数人の男女が家に遊びに来た時のこと。 トイレに入ろうとドアを開けたら便座が上がっていた。 やっぱりな、と思った。 今日は私を含めて男2、女の子2人だったので先に入ったあいつだろう。 次に入ったのが私じゃなく女の子だったらどうしてくれていたのだ。…

『真昼なのに昏い部屋』~モテ仕草の宝庫、エスカレーター~

エスカレーターでもモテ仕草がある。先日、モテる例と悪い例を同時に目撃した。 2階から5階までのエスカレーターで、私の前に乗ったカップルがいた。女性が前で男が一段後ろ。セオリーだ。で、男がさりげなく左手で手すりに手を置いた。不測の事態(実用性は…

『さまよう刃』~乳の真下にウエスト部分~

女の子が家に泊まることになった。夜遅くまで遊んでいて急遽泊まることになったので彼女には着替えはない。 一緒に居ても何も起こらない親友の女の子ではない。むしろ何かありそうな感じだ。もちろん“彼女”はいない。私は女の子にTシャツと短パンを渡した。…

『アメリ』~タイミングと金木犀~

図書館で働いていた頃、職場の女の子から四つ折りにした一枚のティッシュを渡された。 ん? みたいな顔をすると、「鼻に近づけてください」と言われたのでそうした。 とてもいい匂いがする。ティッシュを開くと、中から枝とも花ともいえない植物が数本出てき…

『ONE PIECE』~第6回 スタパで恋は生まれるのか~

スタバで見ず知らずの女の子に声をかけられた。 10人がけの長机で勉強をしていたときのことだ。隣の席に女性が座る気配がしたので少しずれたら「ありがとうございます」と聞こえた。 見ると麦わら帽子にワンピースの綺麗な女の子(20代中ごろ)が微笑んでい…

『私の男』~絶対落ちる口説き文句~

ぴちぴちギャルに口説かれた。しかも誰しもぐらっとくる洒落たセリフで。 ぴちぴちギャルは会社が主催するイベントに来ていた。イベントの終わりに、会社が用意した各種チラシをじーっとみているぴちぴちギャルがいた。 私は彼女に近づき、 「このコーナーの…

『きよしこ』~セーラー服と竹とんぼ~

一度だけヒーローになったことがある。 小学校の図工の時間に私が作った竹とんぼが5メートル飛んで、私はクラス中の羨望を浴びた。皆は手から離れた瞬間に落ちるか、飛んでもせいぜい1メートルだ。 実はその竹とんぼには、私の他にもう一人の力が加わってい…

『蘇る変態』~行き過ぎたフェチ~

大人数の集まりが苦手だ。 理由は2つある。ひとつは大人数で話しているときに会話に入れないこと。なんで皆あんなにポンポン会話に参加できるのだろう。学校で習ったっけ? というか、本当、みんなあれどこで習ったの? もうひとつの理由は、特に初対面で繰…

『短歌ください』~四葉のクローバーの有効期限~

数年前に友人との待ち合わせでスタバに行ったときのこと。先に到着していた男友達の席にコーヒーを持って行くと、テーブルに歌集『短歌ください』がこれ見よがしに置いてあった。 どうやら「俺、短歌なんか読んじゃうんだぜ」とその意識の高さを周りの女の子…

『映画編』~好意のバロメーターを計る方法~

女の子との初めての食事は苦手だ。相手の緊張が伝わってくる場合があるからだ。それは噛み切れず呑み込めないイカの異常な咀嚼回数だったり、パスタをすすらずリスみたいにチマチマかじったりする所作に表れる。 これらを見るのがとにかく苦手で、女の子に気…

『少女七竈と七人の可愛そうな大人』~私ってブスだからさ~

世界三大“返答に困る言葉”のひとつが「ほら、私ってブスだからさ」だ。 「そんなことないよ」と言うと「は? 気休めはいらねーんだよ」という顔をされるし、かといって「うん、そうだね」と言うわけにはいかない。 それに、「俺はそうは思わない! みゆきち…

『こころ』~洒落た告白の仕方~

I Love Youを夏目漱石が「月が綺麗ですね」と訳した、というのは大分有名になったので知っていてもモテない。 正確には、まだ“愛”という言葉が日本に浸透してなかった頃に「我、汝を愛す」を訳した弟子に対し「日本人がそんなこというもんか、そこは君、『月…

『ふがいない僕は空を見た』~女の子にモテる部屋はこれだ!~

あるラッキーがあった。女の子が私に貸していた映画を急遽取りに来たいというのだ。それもけっこうな夜に。 まだ観終わっていなかった映画を鑑賞しながらワクワクする。家に来たことないから近くのコンビニに来てもらってちょっとおしゃべりしてあわよくば私…

『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子と出会うことについて』と『人間失格』

四月のある晴れた朝、勤め先の事務所で女の子に「たかしさんはどんなセックスをするんですか」と唐突に聞かれた。 大して綺麗な女の子ではない。素敵な服を着ているわけでもない。というかほとんど話したこともない。彼女が入って4か月は経っていたのに挨拶…

『本日は大安なり』~お互い独身だったら結婚しようよ~

○○歳までにお互い独身だったら結婚しよ、というのは鉄板である。 私もいままで何人かの女の子とそういう話になったことがある。ただ、(私の周りの女の子だけかもしれないが)そう言ってきた子は約束の歳になる前に必ず結婚してしまうのだ。 悔しい。私は未…

『女たちは二度遊ぶ』~時差ボケの女~

真夜中に女の子から電話がかかってきた。 眠かったし、夜中の電話でいい内容だった試しはないから迷ったのだけれど、吉田修一の『女たちは二度遊ぶ』を読んだ直後でもんもんしてたので、電話を取った。 「もしもし」と女の子。そこから10分ばかし、女の子…

『レ・ミゼラブル』~図書館の神様~

『レ・ミゼラブル』という物語のなかに、とても不幸な母娘が登場する。 母親であるファンティーヌは、公園の椅子に座っていた水知らずの優しそうなおかみさんに娘コゼットを預け出稼ぎに出掛けた。 コゼットの洋服代や薬代をおかみさんに再三請求され、ファ…

『そうか、もう君はいないのか』〜雑誌に載ってモテる方法〜

紙面デビューが決まった。数十万部発行される媒体にである。 人物スナップの人員が足りなかったから会社の人にお願いされただけなのだが、デビューはデビューだ。私はそのコーナーに載る3人の1人に選ばれた。 世の中、全ての人に愛される人がいないのと同様…

『さくら』~超絶かっこいい振り方〜

愛人に間違われることがある。男友達の彼女に「第二夫人」とよく言われる。 もちろん本気で思っているわけではなく、それだけ仲がいいもんねというギャグなんだろうけど、そこに割と強い嫉妬心が含まれているのがちょっとこわい。 喫茶店で女の子と話してい…

『きりこについて』〜可愛いは作れる〜

「可愛いは作れる」レベルで「ハゲは隠せる」。大丈夫、そう信じて生きてきた。 たとえ剃りこみが強くても、てっぺんから髪の毛を伸ばしていけばM字は隠せる。 髪の毛の薄さが気になりだしてから、半年ほど髪の毛を伸ばしていた。その間、美容室には行って…

『ペンギン・ハイウェイ』~女の子との2ショットの取り方〜

世界一滞空時間の長い紙ヒコーキは、29.7秒飛んだらしい。4月のある晴れた日曜日、私は女の子を誘って広い公園に来た。「世界一飛ぶヒコーキを作ろう」という、ちびっこ向けイベントのための事前テストだ。 私たちが飛ばす場所を探していると、公園の端…

『涼宮ハルヒの憂鬱』~アニメ乳~

ライトノベルに親友を奪われてからひと月が経っていた。 UKロックとコーヒーとをこよなく愛し、飲み会を至高の喜びとしていたSが、アニメ表紙の小説をすすめてきたのがそもそもの始まりだ。 私ともう一人の友人Mは、アニメの絵の表紙を見て正直戸惑った…

『夜と霧』~シティボーイの前髪~

都会に引っ越した。なんというか、大分“シティ”だ。 買い物カゴの中に冷凍ハンバーグをこっそり入れられる嫌がらせをされたし、初めて入った定食屋では、OLのおねいさんが平日の昼間から一人ビールを飲んでいた。田舎ではまずないことだ。 だがそんなことよ…

『怒り』〜モテそうなのにね裁判〜

「モテそうだよね」と、一時期女の子に言われていたことがある。当時まだ亜門さんと仲良くなる前だった私は、普通に褒め言葉として受け取っていた。だが、いくらかの経験を経て、褒め言葉ではないと気づく。 私はそれが「でも、モテそうだよね」という、一種…

『僕が人形と眠るまで』〜30までに性欲ゼロ〜

27歳のとき、30までに性欲をゼロにしたいと思った。その時期2度ほどトラブルに巻き込まれていて、巻き込まれるのは俺に性欲があるからだという謎の理屈からだった。 しかし、性欲はそう簡単にはなくならない。私は人一倍女の子にモテたいのだ。そればっかり…

『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』

学生時代のとある冬、朝目覚めるのとほぼ同時に、女友達からこんなメールがきたことがあった。 「今すぐ共同玄関のロビーに来てください、早く!」 ねぼけまなこの僕がとぼとぼと共同玄関に行くと、 そこには何やら小さな箱と紙が置いてあった。紙には 「リ…

『恋文の技術』~告白を成功させる待ち合わせの方法~

昔、テレビの街頭インタビューで「待ち合わせのとき、男の人にどんな座り方でいられたらキュンとしますか」という、今書いていても嘘なんじゃないかと思うような謎の質問があった。 選択式ではなかったのに、女子から圧倒的に人気の座り方があった。それは、…

『渇き。』〜蠱惑的な彼女〜

「蠱惑的」という言葉に出会った。 丁寧にルビがふってあったので、それが「こわくてき」と読むことを知り、続いて辞書で意味を調べると「人の心をひきつけ、惑わすさま」という意味だと知った。 瞬間、辞書の前で私の全身がビリビリっといった。なんと素敵…

『神様のボート』~事実には簡単に行きつくが、真実にはなかなか到達しえない~

※知的です。 私は男と2人でラブホテルに行ったことがある。事実そうなのだが、真実はそこから想像されるものとは少し違う。 あるとき、友達(男女)4人で飲んでいた。宿泊予定のホテルに手違いで泊まれなくなったこと、その日は入試か何かで他のホテルが全…

『とにかくうちに帰ります』~合コンの作法~

合コンには作法がある、と3回目で気づいた。私は過去4回、合コンに行ったことがある。一度目は25歳の時、あとの3回は26歳の時でそれ以来行っていない。単純に自分には向いていないと気づいたからだ。とにかくその3回目の合コンで、私は「合コンの作…

『花が咲く頃いた君と』〜女子に嫌われるタブー〜

めずらしく女の子に誘われて食事に出掛けていた。女の子はとても楽しそうだ。まだ付き合ってはいない。しかし私は長年の経験から、このあと部屋にお呼ばれすることになると確信していた。そんなときこそ注意が必要だ。どこにタブーがあるかわからないのだか…

『東京タワー』~東京という名の小宇宙(コスモ)~

「そういえばこの間○○くん東京にきたよ」 上京して8年になるMが電話口で言ってきた。東京には2度だけ行ったことがあるが、どうしても叶えられなかった夢がある。それは「東京タワー」を見ることだ。 「東京タワー」を題材にした小説は腐るほどある。今は…

『誓いじゃないけど僕は思った』~女子を釘づけにするかっこいいポーズの取り方~

「たかしさん、たかしさん大変です!」 業務後、楽しくおしゃべりしていた女の子が急に焦り出した。いったい何だというのだ。 「たかしさん出ちゃってます。“意図せずかっこいいポーズ”がでちゃってます」 そんな馬鹿な。私は自分のポーズを見た。 でちゃっ…

『家守綺譚』〜安西先生、バスケがしたいです〜

悪い癖というか、謎の特殊能力がある。それは「一度読んだ本の内容を異常なまでに覚えていること」だ。友人はそれを面白がってくれるので「おォ~っとっとォ、ベン・ベックマン」と急に振ってくる。私は間髪入れず「『ONE PIECE』の59巻」と叫び、…

『世界音痴』~悪魔のゲーム「ボーリング」~

やってきた。あの悪魔のゲーム「ボーリング大会」がやってきた。 職場の同期とその女友達8人で飲んでいたときのことだ。私は非・リア充生活にほんのひととき訪れたリア充っぽい雰囲気にいい気分で酔っていた。しかしその最中に、最年少の女の子(22)がい…

『貫かれた単純』〜15歳の煩悩〜

※下衆回です 「お前に俺の壁になってほしい」 高校1年生の昼休み、唐突に水本くんに言われた。今まさに机でお弁当を広げようとしていた私の手が止まる。なんだって? 私を“乗り越えるべき大きな壁”と見立てているのか? 「いや、お前の真反対の席に座ってる◯…

『キャベツ炒めに捧ぐ』~でも作るのは卵焼き~

男という生き物はムダに凝った料理を作りたがる。ミートソースでいいのにペペロンチーノにし、水炊きでいいのにもつ鍋にしたがる。あとチーズを多用したがる。もちろん全て私だ。女の子にはかっこつけたい。だが、こと一人分となると作るものが全然違う。庶…

『パレード』~桃子、180センチ〜

付き合って間もない女の子とカフェに行ったときのこと。 時計を見た彼女が「帰らなきゃ」と席を立ったので「そうだね、僕も桃子が……」と言いかけたら、困惑顔で「桃子って誰」と言われた。一瞬考えたが、家で育てている観葉植物に桃子と名付けていることを正…

『2.43』~男女8人一泊旅行~

コテージは2つ用意されていた。右が男で左が女(の子)。私はその日、女の子たちと一泊するという、神がかり的な幸運に恵まれていた。4対4。響きがよい。 夕暮れ時に川の散策を終えた私は、一人男部屋に戻って「あれ?」と思った。敷いていたはずの布団がな…

『猫道楽』~おいしい葉巻を吸いに行こう~

夜中に物音で目を覚ました。部屋の中に“何か”がいる。私は3か月前に同じ部屋で幽霊を見たばかりだった。やっとまたこの部屋で眠れるようになったというのに。 前回と違うところは金縛りにあっていないことだ。奇妙な出来事が起こり過ぎて少し感覚が麻痺して…