三十路の図書委員、本棚から覗くモテ世界

30歳、独身、彼女なし。ややイケメン。この「やや」がやっかいだ。昨今、読書男子がモテるというけれど、クラスではドッチボールのうまい男子がモテていた。そんなこと小学生時代からわかってた。

喫茶店

『ONE PIECE』~第6回 スタパで恋は生まれるのか~

スタバで見ず知らずの女の子に声をかけられた。 10人がけの長机で勉強をしていたときのことだ。隣の席に女性が座る気配がしたので少しずれたら「ありがとうございます」と聞こえた。 見ると麦わら帽子にワンピースの綺麗な女の子(20代中ごろ)が微笑んでい…

『短歌ください』~四葉のクローバーの有効期限~

数年前に友人との待ち合わせでスタバに行ったときのこと。先に到着していた男友達の席にコーヒーを持って行くと、テーブルに歌集『短歌ください』がこれ見よがしに置いてあった。 どうやら「俺、短歌なんか読んじゃうんだぜ」とその意識の高さを周りの女の子…

『マチネの終わりに』(第4回 スタパで恋は生まれるのか)

遅番で会社に着いて早々、上司から声をかけられた。 「そういえば朝イチで女の子からお前に電話あったぞ」 「誰ですか」 「いや、それがジム『ビートル』の関係者っぽいんだけど、お前の名前は知らなかったんだよ。ただ、『身長が174センチくらいでスラッ…

『ニシノユキヒコの恋と冒険』(第3回 スタパで恋は生まれるのか)

スタバにいるときの「話しかけてくるなオーラ」がすごいらしい。 一度、他部署に行ったら、先輩に「昨日スタバにいたでしょ。俺も20分くらい居たけどあんなに集中されたら話しかけられんわ」と笑われたことがある。そもそも気がつなかったし、私としては読…

『雨があがるようにしずかに死んでゆこう』(第2回 スタパで恋は生まれるのか)

2014年。スタバ。私は友人と真剣に語り合っていた。当初は八木重吉の詩集『雨があがるようにしずかに死んでゆこう』の素晴らしさについて話していたはずなのだが、いつの間にか、「どうして俺たちはモテないのか」に話がすり替わっていた。すり替えたの…

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(第1回 スタパで恋は生まれるのか)

スタバという、いわゆるモテ男女が好む場所に行ってみた。私は生粋のタリーズ派なのだが、引っ越した家のすぐ近くにスタバがあったのだ。しかし私はカフェインが割と苦手。大量に摂取すると夜眠れなくなる。 初めてお店に行ったときカウンターにいたのはボー…

『もしもし、運命の人ですか。』

あなたはどういう時に「この人運命の人だ」と感じますか? と聞かれたら、穂村弘のエッセイを思い出す。 それは穂村さんが女性と住宅街を歩いていると、 不意に女性が頭上の樹を見上げ「ここ昔、森だった?」とつぶやく、というものだ。 穂村さんも、「あん…

『昔日の客』

その日、僕はいつものように喫茶店でディカフェを飲んでいた。 ディカフェとはコーヒーからカフェインを抜いたもので、週2で喫茶店に通っている僕は、店員さんから「ディカフェ野郎」と親しまれていると信じている。 さて「ディカフェ野郎」こと私は、古本…

モテ男になろう

「モテ男」になるのは難しい。 先日、女性に「これ開けて」と菓子袋を渡された。私はこっそり手汗を拭き、何とか袋をこじ開ける。冷や汗をかいた。 あるいはこんなこともあった。 私は致命的に方向オンチで、女の子を助手席に乗せるときそれを伝えている。彼…