三十路の図書委員、本棚から覗くモテ世界

30歳、独身、彼女なし。ややイケメン。この「やや」がやっかいだ。昨今、読書男子がモテるというけれど、クラスではドッチボールのうまい男子がモテていた。そんなこと小学生時代からわかってた。

『ボッコちゃん』〜1001回やりゃあ、文句あるか、ですよね~

筋トレには2種類ある。いい筋トレと悪い筋トレだ。 “そこそこ”の筋肉をつけて女の子にモテるため、私は日々、五体を鍛えている。 いい筋トレは回数ではなく質だ。正しいフォームで腕立てをすると、10回でも十分きつい。たまに「俺、腕立て100回したわ」と…

『あのころ』〜ボタン狩り〜

女の子に第二ボタンをねだられるのが夢だった。中学生の時は叶わなかったが、高校の卒業式であっけなくかなった。 たかしくん第二ボタンちょうだい、とクラスメイトの女の子に言われたのだ。隣には付添みたいな女の子もいる。 私は「べ、べつにいいけど」み…

『よろず春夏冬中』〜デカフェ問題〜

スタバによく通っていた頃、私は必ずディカフェ(コーヒーからカフェインを抜いたもの)をたのんでいた。 あるとき、私がいつものようにディカフェを頼むと、アルバイトを始めたばかりの少年が「デカフェですね、かしこまりました」と言ってきた。デカフェ?…

『ペイ・フォワード』〜アメリカンあるある早く言いたい〜

アメリカンなセリフに憧れる。 昔、女の子と『ペイ・フォワード』を観ていたときに、登場人物の男が女性の自殺を止めるシーンがあった。 「命を大切にしろよ」だとか、「残されたひとのことを考えろ」などが凡例だが、男は彼女に、 「コーヒー、飲みに行きま…

『かがみの孤城』〜こころの鍵をかけるタイミング〜

「たかしくんにどうしても直して欲しいところがあるんだけど」 人に意見をしたことがない、ましてや改善をもとめる姿など見たことのない友人Mがある時こう切り出した。私のアパートに遊びにきていたMが帰ろうとした時のことである。 Mは一瞬、躊躇したあと、…

『がらくた』〜気まずい瞬間ベスト3〜

昔からこっそり楽しんでいる趣味がある。 言葉の意味に適切な出来事をランキングすることだ。たとえば「気まずい」。 最近、「気まずい」瞬間ベスト3が決まった。 ①男女数人で男友達の家に行った時のこと。ある男がトイレに立った。 しばらく話していると、…

『こころの処方箋』〜自分の気持ちだってわからないしね〜

ーーうっかり他人のことを真に理解しようとし出すと、自分の人生観が根っこのあたりからぐらついてくるーー 『こころの処方箋』に書いてある言葉なのだけれど、最近この言葉をよく思い出す。 女の子と映画を観に行った時のこと。ちょっと感動的な映画を見て…

『落下する夕方』〜小悪魔女子〜

シティを去ることになったことを告げると、それまで楽しそうに話していた女の子の顔が一変した。 「うそ、なんで? うそでしょ?」 「本当だよ、来月に引っ越すことになった」 私が冗談を言っているわけじゃないことを察すると、少し年下の女の子は涙目にな…

『漁港の肉子ちゃん』~「はい、あ~ん」の上書き方法~

イケメンが好きなので、バーベキューの時にイケメンと話していた。 盛り上がっている途中で彼の奥さんが来て、飲み物とお皿で両手がふさがっている彼に、アスパラベーコン巻きをあーんとした。 その流れがあまりにも自然だったのと、絵になったのとで、私は…

『スロウハイツの神様』~聞きたくなかったあのセリフ~

「若い人」という言葉を使うのは年を取った証だ、と何かの本で読んだ。たしかに三十路になってから、若い人という言葉を使うようになったなぁと思っていたら、知らない女の子からラインが来た。 はて、誰だ? と思っていたら、一呼吸おいて他部署の新人の女…

『セレンディピティ~恋人たちのニューヨーク~』

スタバで本を読んでいたら、ちょっと気になる場面に出くわしたので、その場で女の子にラインした。 「今、ちょっと気になる場面に出くわしたので聞いてください。特にオチはないけれど、『気になる』という点では、なかなかだと思います。 仕事終わりに寄っ…

『あられもない祈り』〜2歳の壁〜

図書館に入庁した初日、女性社員に「たかしさんていくつなの」と聞かれた。私が26歳ですと答えると、その人は大層びっくりして、「え! 24歳くらいかと思った」と言った。 28の時、新入社員の女の子に年齢を聞かれ答えたら、「え! 若い。26歳くらいかと思っ…

『へろへろくん』~恋するはな毛~

『へろへろくん』というギャグ漫画で、一度だけへろへろくんの鼻に住むはなげくんが主人公になった回がある。 これは深夜、へろへろくんが寝静まったあと、彼の顔面で繰り広げられた話だ。 あるところに、はなげくんというはなげの青年がいた。彼はまつげち…

『チョコレート ドーナツ』~「あんたに興味はないよ」という女子の顔色~

「あの子の気持ちを、お前が勝手に決めるなよっ!」 それは私がかなり長いこと好きだった女の子に対して、 「あの反応じゃ無理かもなー」とうじうじこぼした時につれからもらった言葉である。 その言葉のおかげで勇気出して告白し、ついには付き合い今に至る…

『イン・ザ・プール』~モテる男は空気を読めない?~

「じゃあまたこっちから連絡するね」 と女の子から言われてるのに、しばらく日がたってから「今度いつあそぼっか」的な連絡をしてしまう男はほとほとダメな男である。 ということを、あるとき発見して以来私はそれを信じ続けている。 だって「こっちから連絡…

『ウエハースの椅子』~モテる言葉づかい〜

年齢によって、モテる言葉づかいは違う。全然。 ある時、職場の先輩から電話が掛かってきた。 「たかしおつかれ」 「〇〇先輩、昨日は合コンをありがとうございました。誰の番号も聞けませんでしたけど」 「いや、実はさっき、たかしのラインを知りたいとい…

『サラバ』~第8回 スタパで恋は生まれるのか~

久しぶりに帰省した田舎のスタバは異常に混んでいて、行列ができている。カフェアメリカーノを頼み席を探すもどこも空いていない。 かわいらしい店員さんが「お一人ですか?」と聞いてくる。とてもありがたい。が、物理的に席が空いていない。 困った私が帰…

『雲は答えなかった』~第7回 スタパで恋は生まれるのか?~

6度ほど恋らしきものを経験してきた、スタバに通っていた5年間で。(すべて失敗に終わったけども)。 実際にアクションを起こしたことはなかったが、7度目に行動に移した。 その女の子はスタバの店員さんで、私が初めて足を運んだ5年前から働いていた。明る…

『14歳』~肩におっぱい~

中学2年の夏、学校の渡り廊下で、 ふとしたはずみで僕の肩が若い先生の胸にもよんと当たってしまった。かなりがっつり。 謝らなきゃ! そうわかっていながら、 僕は恥ずかしさのあまり逃げ出してしまった。 代わりに心の中でこうつぶやいた。 「ありがとう」…

『神様のカルテ』〜モテの罠は身近に潜む〜

モテの罠はどこに潜んでいるかわからない。 仕事の昼休みに、同僚と4人で昼食を摂った帰り。1人の女の子がアイスを食べたそうにしていた。 私は彼女の分(パルム)を含めて4人分のアイスを単品で買い、事務所に残っているみんなの分のアイスを箱買いした。 …

『海と毒薬』〜一度は言われてみたい名セリフ〜

初めてのバイトで衝撃的な口説かれ方をした。 小売店で働き始めて3日目、お客さんが私のところに来て突然こう言った。 「ち◯こしゃぶらせてくれませんか? というか、このあと家に来ない?」 どうやら私の身体がとにかくタイプらしかった。18歳の私は「店長…

『僕は勉強ができない』〜愛情と可哀想、あと“水ごはん”〜

シティで一人暮らしをするまでの半年間、実家で3歳の甥と暮らしていた。シティに越して5ヶ月になる。 半年も一緒に暮らしていたので、私への甥からの愛はハンパない。 だから今日、実家に帰省したら、たかしくん!と飛びついてきて、どこに行くにもドラクエ…

『何もかも憂鬱な夜に』〜女の子に抱かれる方法〜

どうしてこうなった。と、女の子の二の腕の柔らかさを確かめさせられながら、私は困惑していた。 発端は2週間前。高校の同級生から数年ぶりに連絡が来た。「久しぶり、元気ですか?」とのメールだったので、「おお、久しぶり。割と元気じゃないよ」と返した…

『格闘する者に○』~プラトニックラブは成立するのか~

なぜそんなことをしようと思ったのかは忘れたが、その日私はすれ違う男を見て「勝っている」「負けている」と外見チェックをしていた。 多分、相当落ち込んでいた日に、(無意識に)さらに落ち込みたいがためにそういう不毛な遊びを始めたのだと思う。 落ち…

『ポストモダンの条件』~真夏のストール事件~

大学の後輩とデートをした。私は21歳で、後輩の女の子は18歳だった。 明らかに私に好意を持ってくれていたその女の子から(私は“やや”イケメンだったので、髪型でいい感じに変身できたのだ)美術館に誘われたのだった。 真夏の炎天下のなか、近所の県立美術…

『ニシノユキヒコの恋と冒険 その2』〜トイレの便座問題〜

数人の男女が家に遊びに来た時のこと。 トイレに入ろうとドアを開けたら便座が上がっていた。 やっぱりな、と思った。 今日は私を含めて男2、女の子2人だったので先に入ったあいつだろう。 次に入ったのが私じゃなく女の子だったらどうしてくれていたのだ。…

『真昼なのに昏い部屋』~モテ仕草の宝庫、エスカレーター~

エスカレーターでもモテ仕草がある。先日、モテる例と悪い例を同時に目撃した。 2階から5階までのエスカレーターで、私の前に乗ったカップルがいた。女性が前で男が一段後ろ。セオリーだ。で、男がさりげなく左手で手すりに手を置いた。不測の事態(実用性は…

『さまよう刃』~乳の真下にウエスト部分~

女の子が家に泊まることになった。夜遅くまで遊んでいて急遽泊まることになったので彼女には着替えはない。 一緒に居ても何も起こらない親友の女の子ではない。むしろ何かありそうな感じだ。もちろん“彼女”はいない。私は女の子にTシャツと短パンを渡した。…

『アメリ』~タイミングと金木犀~

図書館で働いていた頃、職場の女の子から四つ折りにした一枚のティッシュを渡された。 ん? みたいな顔をすると、「鼻に近づけてください」と言われたのでそうした。 とてもいい匂いがする。ティッシュを開くと、中から枝とも花ともいえない植物が数本出てき…

『ONE PIECE』~第6回 スタパで恋は生まれるのか~

スタバで見ず知らずの女の子に声をかけられた。 10人がけの長机で勉強をしていたときのことだ。隣の席に女性が座る気配がしたので少しずれたら「ありがとうございます」と聞こえた。 見ると麦わら帽子にワンピースの綺麗な女の子(20代中ごろ)が微笑んでい…